Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

今週の織倉未然

考えてみるとあまりよくない一週間だった。コロナウイルスの話でタイムラインは持ちきり。情報に触れる機会がTwitterしかないから、社会に蔓延する不安、デマとそれに対する修正、時には侮蔑、政治不信とそれに対する意見、様々な自粛……明るい話はあまり拡散されない(不安の方が伝染力が強い)から、目にするものは気の滅入る話ばかりだ。もうほんと疲れる。

しかしTwitterから目を離せば、情報から遮断されてしまう。テレビはない(あっても見ない)、新聞も取っていない、ニュースサイトも習慣にない。文字媒体で自分で目にするなら、解釈のハンドルは自分が握ることになるので、まだ安心できる。しかし、これが音声で伝聞されると、真実のように聞こえるから辛い。リスクを理由に、少しずつ街の機能が停止していく。駅からは人が消え、ショッピングモールは一部を除き営業を見合わせ、喫煙室は閉鎖されていく。マスクと免疫力を過信して、気分転換に映画でも見に行こうと思ったが、そもそもそちらもクローズなうだからな。そういう平常とは異なる要素が視界の端に入る度、不安が強度を増し、潜在的なストレスとなってぼくは苦しむことになる。

この潜在的なストレスというのがヤバい。ただでさえ数ヶ月先の仕事がないことが確定していて、そのことに不安を感じ、そもそも今月と来月の生存すら危ういのに、追加で社会的不安のビッグブームだ。電気とガスと水は止まらないだろうから、これは去年? その前? の大停電よりはマシとも言える。言えたところで、現実には肌は荒れるし手は痒くなるし、集中力はなくなるし、睡眠の質は最悪だ。どこから手をつけたものか。

悔しいから、今週あった良いところを列挙しますね。

今週の良いところ

  1. インターステラー』が面白かったこと

    この映画はもう何度も見た。また見たけどやっぱり面白かった。クリストファー・ノーラン監督作品によくある、時系列の入り組んだ構成と限界状況に置かれた人間心理ゆえの「仕方ない」感じがやっぱり素晴らしい。映像も素敵で、特にワームホールブラックホールの部分は、何度見ても美しい。見てよかった。

  2. 『メッセージ』が面白かったこと

    この映画も何度か見た。やっぱり面白かった。突如地球の各地に現れた宇宙船と、全く別コンセプトの言語を持つエイリアンとの交流を描く。音楽も良いが、たとえばSpotifyなどで探そうとすると、少し工夫が要る。邦題は「メッセージ」だけど、原題は「ARRIVAL」だし、「wa.. wa.. wa.. water」と言っている曲が「Heptabot B」だったり「Kangaroo」だったりする(ストーリー的には「なるほど」)なんだけど。サピア=ウォーフ派のぼくとしては、何度見ても良い映画なのだった。

  3. 新しい仕事を探そうと決意したこと

    上に述べたが、数ヶ月後の仕事がない。派遣社員だからね。失業手当やら生活保護やらはあるはずだし、これを機会にずっと興味のあった、何かを作る系の仕事を探すのも良いだろう、ということで決断した。決まってしまえば、あとは大丈夫。一度決めれば前向きにいけるのだ。決めるまでが時間かかるだけで。ついでに言えば、仕事がなくなれば、少なくとも一週間は眠ることができる。できるか? 絶対に寝るぞ。

  4. 待望のweb小説が更新されたこと

    カクヨムでぼくは小説を投稿しているのだが、そこではあまり読むということをしていない。そんなぼくにもフォローしている作品、作者はいくつかあって、その内毎回楽しみにしている作品が更新された。少しずつ何かを作っていくという姿勢に、すごく勇気をもらえて、とても嬉しくなった。しかも連続で3話も更新された! 何か夢がある、ということだけでも素晴らしいんだけど、そこに至るまで試行錯誤して近づいていく、そういう物語がぼくの人生にサブテキストとしてあるぞ、というのは元気をもらえますからね。これは別に最短経路でなくてもいいんです、ルート取りに優劣はなくて、一歩ずつ着実にってのは、ぼくは一人じゃないんだぞ、と思えて安心しますね。

  5. 「このすば」のゲームが配信されたこと

    この素晴らしい世界に祝福を!」という作品がとにかく好きで、俗に言う異世界転生もの(異世界も舞台になる、とくくると、デジモンラルフ・イーザウ作品のいくつかが入ってくる)は、これのアニメがぼくにとっての初体験だったんだけど、魅力的な登場人物や彼らの緩い繋がりが、ぼくにとっての癒しになってきた。ひとが死なないというのは大きい(転生ものだからには、物語は死からはじまるし、現に主人公は何度も死ぬ。でも蘇生される)。それがスマホで、新しい登場人物と物語を添えて戻ってきたわけだ。これは嬉しいですね。

終わりに

反省することも多く、疲れることも多い一週間だった。見込んでいたほどの成果はほとんどなく、自分の生活と生活のいずれも改善できた部分もない。でも、いいところもあったみたいですね。安心しました。