Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

『ジオストーム』(2017年)を観ました。

今日観た2つ目の映画。

地球の気候は人質にとった。米国の威光のため世界には滅んでもらう

あらすじ

ジオストーム』は2017年の作品。ディザスター・パニック物。異常気候に対抗すべく人類は一致団結、気象管理衛星ダッチボーイを作り上げた。それから数年後、アフガニスタンでの極地的な寒冷現象が発生、村一つだけが冷凍された状態で発見される。これを皮切りにあちらこちらで、似たスケールのヤバめな気象現象が続く。たとえば香港は暑くなり過ぎて、落とした卵がアスファルトで卵焼きになっちゃうレベル。一方、ダッチボーイ船内では、スタッフが不審な死を迎える。一体何が起こっているのか? ダッチボーイの製作管理者で同業務を干された主人公が調査に向かう。

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解説

気象管理衛星ダッチボーイの暴走――とここまで見れば、『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる。当たり前に「ホロフレーム」とかいう液晶端末が出てくるので、技術レベルの高さを測りかねる。結構高いんだと思うが、どこまで何が可能で不可能なのか分かりにくいんだよな。どこまでの存在が出てくるのかもメタ的なハラハラポイントになっていたと思う。

内容としては、地球の気候を人質にとった惑星スケールのミステリ。かなり楽しめた。ダッチボーイの狂乱によって大暴れする地球気候くんの多彩さ、スケールのデカさには思わず引き笑いをしてしまうレベル。あんなのどうすりゃいいんだ、どうにもならない。

作品冒頭でも述べられているが、ダッチボーイとは、「堤防の穴に指を突っ込んで決壊を防いだオランダの少年」の逸話に由来している。ちょっと調べてみると、この逸話は道徳の教科書にも載っていたらしい(ぼくの時代にはなかった)。しかしまた、出典はアメリカの作家メアリー・メイプス ドッジ(Mary Mapes Dodge)の「ハールレムの英雄」という童話によるとの話も見つかった。

うわーまた厄いぞ。えーと、Wikipediaによると、「海面より低い国土を囲む堤防に穴を見つけ、指でふさいで決壊を防いだ少年の物語はハールレムの英雄『Hero of Haarlem』として知られている」とのこと。ja.wikipedia.org

掲載作品"HANS BRINKER OR THE SILVER SKATES"をグーテンベルク・プロジェクトで調べると、"Hero of Haarlem" という作品自体は見当たらない。"Friends in Need"という作品の中で、"Lesson 62. The Hero of Haarlem..."という形で語られはじめる。授業の教材で使われているらしい。あれ? この物語、ちゃんと実在してるか? 作中作品じゃなくてか?

"HANS BRINKER OR THE SILVER SKATES"自体は、『銀のスケート―ハンス・ブリンカーの物語』として岩波少年文庫から出ていたらしい(2022年12月19日現在は品切れ)。余力があれば、こちらを確認してみようと思う。

銅像は確実に実在するらしい。 goo.gl

全体的に何が起こっているんだ……。