Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

先週の作曲について(新曲4曲)

8月が終わり、9月になった。ぼくの住んでいる街の気温も少し落ち着いたとみえて、日中に朦朧とすることも少なくなった。夜はちゃんと布団をかけて眠れる。相変わらずベッドというものはなく、マットレスだけだが、それでも辛うじて眠れている。

いや、本当のところは眠れてなどいないのだ。休息? なんだそれは。ぼくには休憩はあっても、休暇とか休息はない。電池が切れるまで、作業をして、何かを思い悩んで、苦しんで、苛まされている。

「休憩」と言ったって、そこには必ず逃避的なニュアンスがある。同時に、社会から後ろ指を指されるような予感とか、後ろめたい気持ちもある。どれだけ心身が壊れ、魂が削れて歪な形になり、構造的に満たされないとしても、それらはなんの免罪符にもならない。働け、働け、働け。

薬を飲んで眠る。ほとんど決まった時間に起きる。しかし体は休まった気がしない。そんなことは許されていない。

「薬を飲んで眠る」ということの本質は、自分で選んだ行為でない点にある。反抗の余地はあるにしろ、ひとまずそれは医師に命じられたことであり、責任は一時的にぼくの手から離れている。なにせ、人間の健康という大テーマに奉じる者たちだ。ぼくなんかの意思は相対的に無いものとして差し支えないだろう。

「おまえのような人間が眠っていいと思っているのか」だの「寝ている暇があったら働け」というような、ぼくの頭の中にある残酷な社会の幻影には、「医師の指示で」と返すことができる。この社会の幻影とは、つまるところぼくの経験してきたことの積み重ねであり、フラットに換言すれば「学習成果」とも言える。

昼夜を問わない連勤の中で、立ったまま意識を失ったこともあった。誰も何も言わなかった。怒りもしなかったし、もちろん気遣うこともなかった。完全な無関心。そんな風に壊れた存在について割けるリソースなどない現場だったからだ。

要するに、いてもいなくてもいい存在がぼくであり、むしろいることで邪魔になる可能性の方が大きい。迷惑ばかりをかけている。奉仕はしてきたつもりだが、それは根源的に無償のものだった。いや、そればかりか、損なわれる性質のものだった。

ぼくは今「奉仕」と書いた。それもまた欺瞞かもしれない。ぼくはただ、いたずらに場をかき乱してきただけで、それは何年も前から、あるいは生まれたときから、今世のみならず前世も、ひょっとすると来世もそうなのかもしれない。輪廻から外れるとしたら、それは悟りを開いたからではない。ぼくはきっと、排除されてそうなる。

もう懲り懲りだ。

とはいえ、生体として健康であり、人間として在る以上、今日も何かをしなければならない。今のぼくにとってそれは曲を作ることだ。たとえこうしてパソコンに向かったり、MIDI鍵盤を目にすると、吐き気が込み上げ、全身を悪寒が駆け巡り、音という音がうるさく聞こえるとしてもだ。

楽しみなんてものはない。達成感もない。集中することができれば、その間だけは頭の中の社会の幻影を忘れることができる。それだけがメリットだ。曲ができてしまえば、やってくるのは絶対的な疲労と深い絶望と無力感だ。

ぼくは苦しむために苦しんでいる。なにもかもが釣り合っていない。禍福は糾える縄の如しとは聞くが、ぼくは常に禍中にある。福は来ない。来たとしても、そいつの顔に見覚えがないのだから、きっとそうだと分からないだろう。

すべての一切から解放されたい。旅に出たい。知らない言葉の国を放浪したい(それもだいぶ減ってしまったが)。

生きるのは楽しいか? 楽しくないよ。

先週作ったもの

【オリジナル曲】すたー・いず・らぶ(仮)/ feat. 初音ミク

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初音ミクのお試し版があったので、試しに作ってみた。ベースとギターが良い感じ。textaliveというMV制作サービスのお世話になっているが、途中からタイミングがずれてしまう。この曲だけの事象かと思ったが、どうも違うらしい。

一応、見当をつけているところとしては、歌唱の伸ばしや抑揚の補助として母音を追加したりしているせいで、全体がズレるんじゃないか? というもの。しかし、自動生成の歌詞に余計な母音を表示させたくはないので、だいぶ悩ましい。

【オリジナル曲】a Cycle of Halls【インスト】

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ミクさんなしの曲。2フレーズ目で謎の転調が入るが、繋ぎ自体は自然だと思うのでまあ良し。リズムパターンは全編通して一緒。本来は歌唱も入れたかったのだが、ピアノでメロディっぽいのをつけてしまうと、両立が難しいという学びを得た。

【オリジナル曲】緑の目の化け物/Green-Eyed Monster/feat.初音ミク

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友人の「ストーリー仕立てのものを作ってはどうか」というアドバイスを一週間後くらいに反映させてみたもの。幼少期の体験に基づく。

曲の作り方はベースラインから。適当に書いたのちに、良さそうなコードを取って、リズムを入れるというやり方をやった。メロディはいつも通り適当だが、どうにかなっている。

これもやはり歌詞のタイミングがズレているので、やはり手書きでどうにかしないとならないかもしれない。

Practice 91(未完成)

1, 2時間の出来。MIXをしていないので、音量バランスが悪い。

これもベースラインから作った。とはいえ、ベースの音を把握してからコードを選んではなく、「なんとなく良い感じ」で捕まえているので、理論が役に立っていない。sus4、add11、7/11とかを使っているのでオシャレには聞こえる。


先週はそんな感じ。


追記

だからなんだって言うんだろうな。