Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

一ヶ月、毎日作曲してみた。

昨日07/13の時点で、30日間連続新曲投稿チャレンジを達成した。

小学校高学年から中学生まで(高校時代もやっていたかもしれない)と、大学で半年だけジャズ研究会に入っていた経験が、音楽をやる機会だった。ゼロではないが、限られている。

あとは飲み会で友人とDTMソフトで遊んだり、自分でもちょっと触ったりはしたが、これらは長続きはしなかった。理由は簡単で、MIDI鍵盤を持っていなかったからだ。ノートパソコンからのキーボード入力では、オクターブとちょっとしか表示されてないし、ピッチを切り替えながら演奏するなんて器用なこと無理だ。ノーツをカチカチと打ち込む方法もあったが、あまりの工数の多さにギブアップしていた。

ピアノを触ること自体は好きだったし、もっといえばベースとかギターも好きだった。音を鳴らしても文句が言われず、時間が許すならいくらでもできる。やりたいことと学びたいことが一致していて、どれを選ぶのも自分次第。この辺りは語学と似ている。聞けば分かるし、見れば分かる。今すぐには無理でも、繰り返し使えば必ず習得できる。参考資料にも事欠かない。実にやりやすい。

片想い相手からの返信を待つよりは、作曲の方がずっと簡単だ。

何からはじめたか

以下は感覚的な印象を述べる。

  • ダイアトニックコード、ディグリーネームの理解: いわゆるドレミファソラシド(キーがCの場合)を、アラビア数字のIからVIIに当てはめて考える。キーがCの場合のディグリーネームI = C、II = レ....と続く。たとえば、キーがF(ファ)のダイアトニックコードは「ファソラシ♭ドレミファ」だが、ディグリーネームは同じ。つまりI = ファ。そんな感じ。

  • 五度圏の使用と、トニック・ドミナントサブドミナントなどのぼんやりとした認識: バシッと明るめに決まったり、ちょっとネガティブに聞こえたり、どっちでもなかったり、みたいな感じ。

  • sus系、dim系のコード: 三和音(完全五度)の音をちょっとズラすだけでいい。Cコード(ドミソ)が、Csus2だと「ドミ♭ソ」になったりする。簡単。

  • マルサ進行、王道進行、カノン進行などの挑戦: 自分で「このコード進行良いかも」って探すのもそんなに苦労しないが、思いつかない時もある。そんな時に、すでに名前がついている進行を使うと助かる。今シーズン上旬は、そういったものを全編に渡って試した時期もあったが、途中からはサビでのみ使うようにしてみた。使っていない曲もあるし、意識していないものもある。

  • 転調の挑戦 ←NEW! : ここ二日(07/13, 07/14)は転調に挑戦してみている。転調するにもいろんな手法がある。07/14本日試したのは、ドミナントモーションと言うやつ。転調後のIに対するドミナントをラストに置くことで、展開を予想しやすくするのだとか。

  • キャッチーさ、サビの覚えやすさ、聴く側の注意力の管理、サスペンス: これもぼんやりと考えていたことではあるし、今後も追求していくことになると思う。どんな要素があれば、飽きずに聴き続けてもらえるだろうか? これは翻って、自分自身が今後も楽しくなるための方法でもある。

実際どうなったか

聞いてもらえば分かるんじゃないだろうか。

今シーズン最初の曲がこれだ。

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30日目のがこれ。

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「一ヶ月って31日の月もあるじゃん」と言うもうひとりの僕に対抗すべく、31日目の曲も載せる。

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ちょっと音楽を習った経験があって、時間が確保でき、ソフトとMIDI鍵盤があればこれくらいはできる。できた。ぼくはそう思うのだが、これがはたしてどの程度の進歩なのかは分からない。学んだことは確かに多いし、今後もいっぱいあるのが明らかなので、相対的に重要度はかなり低いけれど。

使用機材

DTMソフト

  • Garageband : もともとmacに入っている。これしか使ったことがない。ギターの音質とベースの音質にもっと種類がほしい。

MIDI鍵盤として

  • CASIO CTK-2200: なんと61鍵もある。5オクターブ。さすがにこれだけあると全然違う。両手でも弾けるし、一度に考えられる幅が断然違う。色々機能はあるが使いこなせていない。

心理動向

[工事中]

総合的に見て

「どんな質でも一日のうちで終わらせる」という制限を設けているが、これが功を奏している。もっと良い質にできる確信があったり、歌を入れてみたかったりすれば、翌日以降の作業も許しているが、まずは「とにかく色々試すこと」を念頭に置いている。

で、これを継続することで、「どんな状態でも曲だけは作れて、まあ8割型楽しいだろうから」って風になってきている。どうしても楽しめない日もあるが、「それでも曲は作れたぞ」という達成感が得られる仕組みができつつある。時間がないなら時間がないなりにやり方はあるし、同じ時間でも作れる量が増え、質も良くなってきていると思う。

どうしても作曲が楽しめない日にしたって、それは体調とか天気が悪いのであって、おれのせいではない。

継続日数については、ちょっと取り扱いが難しい。たとえば、明日休んだとしても「ひと月成し遂げた!」ってのは揺るがないし、良い曲を作るのに必要ならどんどん休むべきだ。そう思う一方で、このまま続けても別に支障がない程度まで、負荷を落とせるんじゃないかとも思う。今日より明日、明後日、来週、来月の方が楽に作れるんじゃないか? その成果を一日早く得るためには、やっぱり明日も書いた方がいい。

揺り戻しとしては、この「継続日数」が思いがけず牙を剥いてくる前に、一度ワザと休んでみて、様子を観察するってのも必要だと感じる。休憩するっていう経験値が少ないような気もしないではない。

ちなみに、一日二曲以上新曲を上げている日もある。目指せ、一晩で11曲。