Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

Le Monde を読む(1)

実際どうやってフランス語を勉強しているのか

SF的な世界観で小説を書こうとしている手前、科学的な用語に興味がある。
ゆうて「SFったらまずは宇宙だろ」という単純な理解なのでいろいろとあれ(楽しい)。

さて、テキストに使っているのはこちらの記事→ http://autourduciel.blog.lemonde.fr/?p=6375

去年の夏に出た、ペルセウス座流星群についての記事だ。
フランス語の文法については一通りやったはずなので、実際に読解していく中で、語彙の拡充と文法事項の整理を行っていくのが狙い。

たとえば、以下の文章について(写真1下)

Au cours de la nuit du samedi 12 au dimanche 13 août, guettez les étoiles filantes de l’essaim des Perséides. Les plus brillantes seront visibles à l’œil nu malgré l’éclat envahissant de la Lune gibbeuse décroissante. Des habits chauds, des chaises longues, des couvertures et des proches, voilà ce qu’il vous faut pour passer une soirée astronomique agréable.

こういうノートを作る。
f:id:orikuramizen:20180409101304j:plain

多分、英語の時間でもやったと思うけど、品詞分解的なものはここでも有効だと思う。 この箇所でのポイントは、二つ。

  1. Les plus...からはじまる形容詞の最上級(?)
  2. seront の訳出(êtreの単純未来

1. 形容詞の最上級(?)について


形容詞の最上級
* 基本形: 定冠詞(le, la, l', les) + {plus, moins} + 形容詞 + de...

なんだけど、ここではde...以下がないばかりか、直後にseront(フランス語のbe動詞に当たるêtreの単純未来)が置かれている。
であれば、この"Les plus brillantes"は、形容詞の最上級的なニュアンスを持ちながらも、先行する名詞要素を持つと考えることができる。

まあ問題なく、
"les étoiles filantes de l'essaim des Perséides""Les brillantes"に言い換えられていると読むのが多分正しい。

単語
- les étoiles filantes : 流星(複数)
- l'essim des Perséides : ペルセウス座
- brillantes(adj. ここでは複数): 元の形は"brillant,e"

で、仏和辞典のROYALの"brillant, e"の項を引くと、名詞としての意味があることがわかる。

  • (n, m) 1. 輝き、きらめき; (表面的な)華美、華麗

ということで、「その華麗さは」と訳した方が良いだろう(そもそも、定冠詞+形容詞は名詞的に訳してもよかったような気がする)。

2. seront の訳出(êtreの単純未来


上でも述べた通り、seront はフランス語のbe動詞にあたるêtreの単純未来だ。

単純未来
- 正確には「直説法単純未来」
- 活用(être): je serai, tu seras, il sera, nous serons, vous serez, ils seront
- 用法: 未来の行為、状態を表す

たとえば、
"Je partirai pour l'Espagne dans trois jours. "は、「ぼくは3日後にスペインへ向けて出発する」という意味になる。

フランス語の未来表現には、他にも、

  • 近接未来
  • 前未来
  • (条件法現在)

などがある。 これらについてはいつかまとめたい。

それはともかく、serontの部分は、後続の"visibles"を合わせて、「見えるだろう」と訳すと良さそう。

3. その他の要素


  • "...malgré l’éclat envahissant de la Lune gibbeuse décroissante" は、「10日頃の月で空が明るいのにも関わらず」みたいな意味(だと思う)。この" la Lune gibbeuse décroissante"の訳に苦労したし、今もまだ納得がいっていない。この苦労話については回を改める。
  • 最終センテンス"Des habits chauds, des chaises longues, ...."以下については、意味はなんとなく取れるんだけど、日本語にするのが難しい。文章力的な話。これについても回を改める。

4. 全体を通して


まだ判明していない部分があるにも関わらず、こういう風にまとめるところについてはえへへっ。

フランス語の形容詞はケッコー英語と似ている部分あるので、辞書を引かないでも意味が取れたりする。この点、かなりアドバンテージあると思う。実際に書くなら、性数の一致など気をつけるべきところはあるんだけど、それはおいおいできるようになっていくだろう。

上の解説記事(厚顔無恥)を見ていただければわかると思うけど、どんな文法があるかを漠然とでもわかっておけば、意味を読み解く上では問題ない。少なくとも、その文章・記事に今ほしい情報が含まれているかを探す上では。

辞書を振り回しながら、どんどん読んでいこう!