Les miZenables

ブログをメモ帳と勘違いしている

思春期について

 昨日「思春期は19歳から25歳」的なツイートを見かけたので、ちょっと書きます。

  • 筆者は何を期待しているか
  • ことの発端らしきもの
  • 思春期の定義について  

    筆者は何を期待しているか

     こういう自分の立場を明確にしておく必要があると思う。まあこれは「で、だからどうなの?」の先取りなので、結論っぽいことになる。
     仮に思春期の定義が更新されたとして、それでぼくの社会的責任が緩和されるかっていうと、もちろんそんなことはない。月曜日が来たら働かなければならないし、職場で「ぼく思春期だもん!」って叫んだところで、誰も優しくしてくれない。
     ただまあ、ちょっと気が楽になるかもな、とは思った。「○○の定義によると、ぼくは思春期なので、社会的重圧に耐えられないのです。そんな中よくがんばってるよ……偉い偉い……」と労うことはできるかもしれない。
     仕事が面白い、仕事が楽しい、と感じることができて、実際得られる収入も多ければ、上のような労いも必要ないかもしれない。ちょっと違いますね。労いが不要な仕事に就きてぇ〜ってところです。これはなかなか難しいですね。

ことの発端らしきもの

 これが明確でないんだよな。

 ‘Adolescence now lasts from 10 to 24’ - BBC News

科学者によると、19歳で終わるとされていた思春期(Adolescence)は、今や10〜25歳まで続く。
 上の記事は、という見出しからはじまる。the Lancet Child & Adolescent Health journal ってのに書かれた意見書によると、「定義を変更することは、法律が適正であるために極めて重要(Changing the definition is vital to ensure laws stay appropriate)」とのこと。BBCによると「他の専門家(Dr Jan Macvarish)は”若者を一層幼児化させる”リスクがあると警告している」とも書かれている。

根拠としては、以下のようなところ。

  • 生物学的な根拠がある。例として、20歳を超えても脳は成長するなど
  • イギリスとウェールズで行われた調査によると、初婚年齢が上昇していること
  • 実家を出るのが25歳くらいなこと

 目的としては、そういうわけで、社会的なサポートも25歳まで受けられるようにしよう、というようなところらしい。以上、イギリスの話。

 そう、これはイギリスの話なんです。
 ということは、当然アメリカの話もあるだろうし、日本の話もあるだろうと思う。国や地域ごとに違いは出てくるだろうし、前書きのところで書いたように、だからといって、今個人が感じている限界感が緩和されるわけではない。

思春期の定義について

adolescence | Definition, Characteristics, & Stages | Britannica

 これはおすすめ。さすがはブリタニカ大辞典なので、エリクソンからアレクサンダー大王の話まで書いてある。

Adolescence: a period needing special attention - recognizing-adolescence  これはWHOの記事。やっぱりそうだよな、という感じではあるんだけど、youth(15-24)とかyoung people(10-24)とかも出てくる。

 実はAdolescence って言葉も罠で、エリクソンの発達段階によると、13-19歳が「青年期」「思春期」。歴史のある言葉なので、定義を見直す必要がある、と言われればそうかもしれない。

まとめ

 発達心理学というのは面白い。
 というか多分、エリクソンが結構熱い。彼によると、人間には8つの発達段階があって、それぞれのステージで起こりうる疑問というのがあるそうな。
 たとえば「世界を信じることはできるか」。これは今聞いてもグッとくるでしょ。0-2歳の話なんですけど。

 もう少し調べてみますね。