001本目: 『トータル・リコール』(2012年)
令和初めて見た映画は『トータル・リコール』(2012年)。
あらすじ
舞台は主にイギリス(UFB = the United Federation of Britain)とオーストラリア(コロニー)と呼ばれる。このふたつは地球の核を貫通する鉄道(ザ・フォールと呼ばれる)で繋がれている。UFBにはリッチな人間が住み、コロニーには貧困層が住んでいる。UFBからの独立解放を目指すレジスタンスがおり、あまり治安はよさそうではない。
主人公のダグラス・クエイド(演: コリン・ファレル)は、コロニーで暮らし、毎日ザ・フォールでUFBに出勤する工場労働者。おかしな夢に頭を悩ませている。現実には美人な妻がいるが、ここではないどこかへの憧れが捨てきれない。
そんな時、彼はリコール社の広告を見つける。ここでないどこかに実際に行ったかのような経験ができる、記憶を植え付けるという内容に心動かされ、友人の制止も振り切って、彼はトータル社に足を運ぶ。
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作品情報
『トータル・リコール』(原題: Total Recall)は、2012年のアメリカ合衆国のSF映画。原作はアーノルド・シュワルツェネッガー主演の1990年の映画『トータル・リコール』と同一であるフィリップ・K・ディックのSF小説『追憶売ります』だが、より原作に忠実なプロットとなっている。 劇場版とディレクターズカット版では、物語の展開が異なる。なお、ディレクターズカット版はブルーレイディスクのみの収録。
では、そのリメイク元の1990年版はどうかというと、
『トータル・リコール』(原題: Total Recall)は、1990年のアメリカ映画。
フィリップ・K・ディックが1966年に発表した小説『追憶売ります』(We Can Remember It for You Wholesale)を映画化したSF映画である。ただし原作は数十ページ程度の短編であり、映画化に際してかなり多くのシーン(特にアクション・シーン)が追加されている。
監督はレン・ワイズマン(Len Wiseman)。この人は、スターゲイトやメン・イン・ブラック、GODZILLA(1998年)の脚本補佐から始まり、最近だとスリーピー・ホロウ、LUCIFER/ルシファーなどのテレビシリーズの監督もしているらしい。 ダイ・ハードシリーズの熱心なファンで、ジョン・マクレーンの台詞を全て覚えていると公言しているとのこと。
レン・ワイズマンにとって、この作品を撮る時のプレッシャーにもなっていたのが、1990年版の『トータル・リコール』だったとのこと。アーノルド・シュワルツェネッガー映画としての『トータル・リコール』ではなく、SF作品としての『トータル・リコール』を撮りたかったのだと言っている。
SF作品としての『トータル・リコール』
夢とか記憶、つまりは現実の認識がテーマになっている。どこまでが現実で、どこからが夢なのか、というテーマは根源的な不安を呼ぶし、狂気と正気(なるものがあるとして)の境界線をなぞることになる。実にスリリングだ。
こういうテーマの映画は本当に好き。
個人的に関連するオススメ作品
- インセプション(2010年)
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クリストファー・ノーラン監督。ターゲットの夢に潜り混んで情報を抜き出す仕事をしているコブ(演: レオナルド・ディカプリオ)が、仲間たちと共に実現不可能とされている「インセプション(はじめ、発端)」というミッションを行う。ある情報を抜き出すのに比べて、アイディアを埋め込み、定着させるためには、夢の深度とストーリーが重要になってくる。ノーランは本当に映画が上手で、SF的なストーリーと、愛とか親子とかの感情的なストーリーを同時平行で見せる能力が高い。これは彼の他の作品である『インターステラー』とか『ダークナイト』とかでもそう。そしてそれを実現させる俳優陣がほんといい演技する。Netflixで観られる。
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ごちゃごちゃした街並みにロマンを感じる方はこちらもオススメ。フィリップ・K・ディック著の原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画版。リドリー・スコット監督。ハリソン・フォード主演。音楽はヴァンゲリス。サイバーパンクのメインイメージをぶっ立てた作品と言っても過言でなく、おかげで他の映画もだいたいこういうごちゃごちゃしていて、暗く、治安の悪そうな、住みたくはないが魅力的な、雨の似合う街並みになってしまった。人造人間のレプリカントは、奴隷労働や戦闘用に作られたが、そのうち感情を獲得し、人間に反抗するようになってしまった。犯罪を犯した彼らを処罰する特殊警察はブレードランナーと呼ばれる。主人公のリック・デッカード(演: ハリソン・フォード)は、ある事件の解決に挑む。2017年にはライアン・ゴズリング主演で続編『ブレードランナー2049』が作られた。そちらの監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。
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主人公の境遇に共感した方はこちらもオススメ。監督はニール・ブロムカンプ。舞台は2154年の地球圏。超富裕層は衛星軌道上のスペースコロニー「エリジウム」に住み、それ以外の人間は環境汚染の進んだ地球に住む。エリジウムへの密航は何度もトライされているが、あまりうまく行っていない。ドロイド工場で働くマックス(演: マット・デイモン)は、作業中の事故により致死量の放射線を浴びてしまう。余命数日と宣告された彼が生き延びるためには、エリジウムの各家庭(豪邸)に標準装備されている医療用カプセルを使うしかない。彼は衰弱した体を強化外骨格(エクソスケルトン)を身に纏い、エリジウムを目指す。
orikuramizen.hatenablog.com
この他にも色々関連して観たくなってくる映画はあるけれど、とりあえずはここまで。